専業トレーダーという選択

~投資で生活していきたい個人投資家向けサイト~

株主優待を安全に取る方法

2016/09/23

株主優待は、企業が株主に対して利益を還元する行為です。

投資家は企業の株を買うことによって企業に出資しています。その対価として配当金や株主優待を受け取ることができるのです。

近年、桐谷広人さんという個人投資家によって株主優待生活というものが世間に広く知れ渡ってきました。今や、株主優待だけを狙って株取引をしている投資家もいるようです。

 

どうやったら株主優待がもらえるのか

株主優待は権利確定日に現物買いをしている人が受け取れます

現物で株式を持っていると、配当金と株主優待を受け取ることができます。ただし、企業によっては配当金や株主優待を出してないこともありますので、十分な下調べが必要です。

権利確定日とは、株主としての様々な権利を得るための確定日のことです。権利付き最終売買日に株を持ち越していた人が権利を得ることができます。企業ごとに権利確定月が違うので注意しましょう。例えば決算が3月の企業ならば、3月と9月に権利確定日があります。半年ごとに年2回ですね。

 

注文別の権利取り

注文方法     コスト
現物買い   配当金と株主優待を受け取れる 現物取引手数料
信用買い   配当調整金を受け取れる 信用取引手数料、金利、名義書き換え料
信用売り   配当調整金を支払う 信用取引手数料、貸株料、逆日歩、配当調整金

 

 

権利落ち(配当落ち)に注意

権利付き最終売買日の翌日のことを権利落ち日といいます。

権利落ち日は値下がりして始まることが多いです。前日比変わらずで始まるようなことがあれば、権利付き最終売買日の大引けで買うことによって、配当金や優待の分が簡単に儲かってしまいます。そのため、権利落ちの前までは、あらかじめ配当や優待のぶん値上がりしています。ここでも市場は最適化されているのです。なかなか隙が無いですね。

 

 

つなぎ売りで権利落ちの損をカバーする

せっかく配当や株主優待をもらうために現物株を買っても、権利落ち日の値下がりで損していたのでは意味がありません。

そこで権利付き最終売買日に現物株と同じ枚数の、空売りポジションをとっておきます(つなぎ売り)
そうすることによって、権利落ちで株価が値下がりし現物株に損失が出てしまっても、空売りのほうで同じ額の利益が出るのでプラスマイナス0になるのです。買いと売り、両方のポジションを持っておくことによって、権利落ち日の株価下落リスクを回避できるということです。

 

具体的なやり方はこうです。
権利付き最終売買日の前場寄り付き前(9時前)に、株主優待を取りたい銘柄に対して、現物買い(信用買いをした後に現引きしてもOK)と信用売りを同じ枚数で成行注文出しておきます。このことをクロス取引といいます。そして、権利落ち日になったら現渡しをすれば、手数料がかからず全てのポジションを閉じることができます。

※注意!寄り付き以外でのクロス取引は絶対にやめましょう。対当売買として扱われてしまうことがあり、相場操縦行為に該当してしまいます。クロス取引は必ず寄りで行いましょう

 

空売りにもリスクがある

空売りを翌日に持ち越す時に付きまとうリスクとして、逆日歩というものがあります。

制度信用売り注文が多すぎて、市場が株不足に陥ると逆日歩が発生する可能性があります。そして、空売りしている人は逆日歩を支払わなければなりません。いくら支払う必要があるかは、翌日になるまでわかりません。

逆日歩は受け渡し日で計算されるので、1日分になる場合もあれば、3日分、多い時は7日分になる場合もあります。株主優待を取った代償として、何十万円という金額を払わされる可能性もあるので注意が必要です。

 

 

逆日歩がかからない空売り

一般信用取引で空売りすると、逆日歩が一切かかりません。なので、優待取りをする場合は現物買いと一般信用売りのポジションでやることをオススメします。ただし、制度信用の空売りにもメリットがあります。それは配当調整金額の違いです。

 

・制度信用取引で空売りした場合
配当調整金は配当金の84.685%支払わなければなりません。

・一般信用取引で空売りした場合
配当調整金は配当金の100%分支払わなければなりません。

 一般信用取引で空売りした場合、配当調整金を多く支払う必要があります。逆日歩リスクと天秤にかけて、どちらかよいのか判断しましょう。なお、私は一般信用で空売りすることをオススメします。

 

 

配当調整金はいつ支払われるのか

空売りによって支払う配当調整金は権利落ち日から2~3か月後あたりで計上されます。

その間、配当調整金額の資金を拘束されます。

配当調整金は特定口座内で損益通算されるので、その年に株式の売買で利益が出ていた場合には、しっかりと税金が還付されます。

 

 

結局得するの?かかるコストは?

・制度信用取引で空売りした場合
 取引手数料+信用金利+逆日歩

・一般信用取引で空売りした場合
 取引手数料+信用金利

 

制度信用取引で空売りメリットは、配当調整金の支払額が少なくてすむことと、一般信用取引より信用金利が安い場合が多いことです。

一般信用取引は在庫が少ない場合もありますので、早めに注文を出しておくことをオススメします。

 

 

株主優待をたくさん取ると大変

調子に乗って株主優待をたくさん取りすぎてしまうと大変なことになります。

株主優待が送られてくる日は企業によって違うので、株主優待を取りまくると郵便屋さんの来訪数が激増します。やりすぎて後悔しないように気をつけてくださいね。

 

 

受取口座、配当金受領サービスについて

株式数比例配分方式にしておけば、証券口座に配当金が振り込まれるので手間がかかりません。

ほとんどの方は、特定口座の源泉徴収ありで口座を開設していると思いますので、その場合の配当金は源泉徴収された額が振り込まれます。

 

 

まとめ

長くなりましたが、まとめです。

下落リスクなしで株主優待を取りたい場合は、権利付き最終売買日の寄り付きで、現物買いと一般信用売りのポジションを作る。そして翌営業日に現渡しし、ポジションを解消する。これだけです。

取引手数料などのコストがかかってきますので、読み飛ばした方は記事を読んでみてくださいね。

スポンサーリンク

-株式トレーダー向け記事